会長挨拶

第71回日本アレルギー学会学術大会 会長
吉原　重美
獨協医科大学小児科学主任教授

　2022年の本学術大会を10月7日（金）～9日（日）に東京国際フォーラムにて開催させていただきます。
　国民の2人に1人がアレルギー疾患に悩まされている現在、国民病の一つとしてその対策が望まれています。アレルギー疾患対策に向けての重要な課題は、「基礎・臨床研究のエビデンスに基づく臨床応用」、「目の前の症状に苦しんでいる患者を治療する適切な実地診療」、「患者・保護者教育や社会的対応のための多職種連携医療」と考えています。現在、この3本の柱を軸としたプログラム編成を進めております。

　今回の学術大会テーマを「英知を辿り、未来を拓く　Find pleasure in researching, listening, discussing」といたしましたが、先人や私たちの仲間の知恵からアレルギー学の未来を切り拓いていきたいという願いとともに、大いに語り、知って、耳を傾けてほしいという強い想いがございます。この想いから、本会のロゴは我が栃木県が誇る日光東照宮の三猿をモチーフとしておりますが、「見ざる・言わざる・聞かざる」ではなく、「見る・言う・聞く」の「新三猿」と致しました。

　新型コロナウイルス感染症の影響で集合型の学会はオンライン開催が多くなり、共に寄り添い学び結集することが難しくなっておりますが、本会が開催される2022年の秋頃には状況は明るくなっているのではと期待しております。是非、多くの皆様と東京でお会いして、これまでの英知を今一度確認し、加えて、最先端の研究を知っていただき、日々の診療や研究の一助となれば望外の喜びです。
　来年、多くの皆様とお会いできることを楽しみにしております。